仕訳帳の仕訳・計算演習
一週間の証ひょうを日付順に仕訳し、前受金の精算や部分決済、誤記の訂正まで扱います。単なる金額の転記ではなく取引の意味を確かめます。
この単元で学ぶこと
- 日付順に発生と決済を仕訳する
- 複合仕訳と訂正仕訳を作る
- 証ひょうの重複や不足を点検する
本文解説
取引一覧を読む 5月1日に現金30,000を元入、2日に商品9,000を掛仕入、3日に商品14,000を販売し現金6,000と掛8,000に分けて受領しました。元入・仕入・売上は貸方の性質が違うので、それぞれの日付で仕訳を作ります。 【共通前提】個人事業の帳簿。事業主の元入・私用引出は資本金勘定で直接処理する。金額は円。消費税・利息は、設問に金額を示した場合以外は考慮しない。仕訳は借方/貸方の順。商品売買は三分法。
開始と仕入の記録 1日は「現金30,000/資本金30,000」、2日は「仕入9,000/買掛金9,000」です。現金が動かない2日の仕入も記録対象です。元入30,000を収益へ混ぜず、事業主による資金投入と分かる摘要を付けます。
現金と掛けを分ける 3日の販売は「現金6,000・売掛金8,000/売上14,000」です。請求総額14,000と入金6,000の差8,000が未回収です。売掛金を14,000で記録すると債権が6,000過大になります。
回収と支払を追加する 5日に売掛金8,000のうち5,000を現金回収、6日に買掛金9,000のうち4,000を現金払いします。「現金5,000/売掛金5,000」と「買掛金4,000/現金4,000」です。売掛金3,000、買掛金5,000を残します。
費用を記録して集計する 7日に当月通信費2,000を現金払いし「通信費2,000/現金2,000」を追加します。以上の現金残高は30,000+6,000+5,000-4,000-2,000=35,000です。仕訳帳から現金の行だけを拾って確かめられます。
前受金のある別取引 代金16,000の商品について前受金6,000を記録済みなら、引渡し時に残10,000を現金受領して「現金10,000・前受金6,000/売上16,000」です。前受金の受領時と引渡し時を同じ売上にしないよう注意します。
過大記録を差額で訂正 実際は商品掛仕入7,000なのに仕入9,000/買掛金9,000と記録した場合、差額2,000を「買掛金2,000/仕入2,000」で訂正します。返品と同じ科目方向でも、摘要に誤記訂正である理由を残すと経緯が分かります。
記録後の点検 各仕訳の借貸一致に加え、証ひょう番号や相手・日付・金額を照合します。同じ支払の明細を二度使っていないか、請求額と今回決済額を取り違えていないかを確認します。仕訳帳は出来事を再現できる記録であることが大切です。
図解
重要ポイント
- 請求総額と今回入出金額を分ける。
- 部分決済では未決済残高を残す。
- 誤記訂正には正額との差額と理由を記録する。
間違えやすい点
- 回収や支払を売上・仕入へ再計上しない。
- 返品ではない訂正を返品と決めつけない。
用語解説
- 証ひょう番号
- 取引資料を識別し帳簿と照合するための番号。
- 部分決済
- 債権や債務の一部の額だけを受払すること。
- 差額訂正
- 誤額と正額の差を追加記録して正しい残高に直すこと。
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参考資料
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