試算表の仕訳・計算演習
六つの取引から元帳の合計と残高を作り、試算表で検算します。左右が一致しても誤りが残る場合を、具体的な訂正例で見分けます。
この単元で学ぶこと
- 取引を科目別に集計できる
- 合計と残高の両試算表を作れる
- 片側誤記と両側誤記の影響を区別できる
本文解説
取引資料 期首残高はありません。現金出資50,000、普通預金へ20,000預入、現金で役務売上12,000、掛けで役務売上8,000、現金家賃支払5,000、売掛金の現金回収3,000を順に行いました。売上原価や他の費用はありません。
六件の仕訳 ①現金50,000/資本金50,000、②普通預金20,000/現金20,000、③現金12,000/売上12,000、④売掛金8,000/売上8,000、⑤支払家賃5,000/現金5,000、⑥現金3,000/売掛金3,000です。回収時は売上を再計上しません。
現金の元帳 借方は出資50,000・売上12,000・回収3,000で65,000円。貸方は預入20,000・家賃5,000で25,000円。残高は借方40,000円です。預入は会社資産の移動ですが現金勘定では減少として記録します。
他科目の残高 普通預金は借方20,000、売掛金は8,000-3,000=借方5,000、家賃は借方5,000、資本金は貸方50,000、売上は貸方20,000です。残高試算表の借方合計40,000+20,000+5,000+5,000は70,000円で、貸方と一致します。
合計試算表 借方は現金65,000+普通預金20,000+売掛金8,000+家賃5,000=98,000円。貸方は現金25,000+売掛金3,000+資本金50,000+売上20,000=98,000円です。残高へ差し引く28,000円が両側で同じだから、残高試算表でも一致します。
片側の金額誤記 家賃支払5,000円の現金貸方だけを500円で転記すると、貸方が4,500円不足します。借方98,000に対し貸方93,500となります。差額4,500円を見つけても直ちに特定の科目へ足さず、仕訳・元帳・証ひょうを照合して原因を確認します。
同額の両側誤記 家賃支払を両側500円で記録すると、左右とも4,500円少ない93,500円で一致します。家賃費用は過少、現金残高は過大です。正しく直す差額仕訳は「支払家賃4,500/現金4,500」。正しい5,000円を丸ごと追加すると500円分を重複します。
損益の別集計 売上20,000-家賃5,000=利益15,000円です。現金増加40,000円とも、試算表合計70,000円とも違います。資産合計は現金40,000+預金20,000+売掛金5,000=65,000円で、資本金50,000+利益15,000と対応します。
図解
重要ポイント
- 現金借方65,000、貸方25,000、残高40,000。
- 残高試算表70,000、合計試算表98,000。
- 片側誤記は不一致、同額両側誤記は一致したまま。
間違えやすい点
- 預金へ移した現金を現金勘定から引き忘れない。
- 売掛金回収を再び売上にしない。
- 誤記差額と正しい取引総額を取り違えない。
用語解説
- 転記
- 仕訳の金額を勘定科目ごとの元帳へ記入すること。
- 差額訂正
- 誤った記録と正しい記録の差分を追加して修正すること。
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参考資料
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