労務費計算の計算演習
作業時間の記録と給与の期間対応を組み合わせ、製品別労務費を完成させます。製品1個当たり、作業1時間当たり、給与支払の三つを区別して計算を検算します。
この単元で学ぶこと
- 複数人・複数製品の労務費を集計する
- 給与の期首期末未払を期間対応に使う
- 時間効率と金額変化を分けて説明する
本文解説
作業者別に計算する XはA2時間・B3時間を1,000円/時間、YはA3時間・B1時間を1,500円/時間で評価します。Aは2,000+4,500=6,500円、Bは3,000+1,500=4,500円。人別のX5,000円とY6,000円からも合計11,000円となります。単価が違う場合は、人別計算を省略しません。
共通作業を別に足す X/Yの直接費11,000円に、別の共通監督費2,000円があれば総労務費13,000円です。監督費をA/B直接費へ根拠なく均等に足すと直接把握という意味が崩れます。ここでは間接労務費として別欄へ集計し、指定された配賦の段階へ引き渡します。
月次支払との照合 期首の未払給与3,000円を当月にすべて払い、当月の給与支払総額25,000円、期末の当月勤務未払5,000円とすると、当月対応労務費27,000円です。25,000-3,000+5,000と勤務月へ直します。未払残高が2,000増えたので、対応費用は支払より2,000大きいとも検算できます。
未払額を逆算する 当月対応27,000円、支払25,000円、期首未払3,000円なら期末未払は5,000円です。期首の支払義務3,000に当月発生27,000を加え、実際に払った25,000を引きます。これは支払義務の増減からの補助確認であり、複雑な仕訳問題へ拡張することはしません。
時間基準へ移す 当月対応労務費27,000円を対象作業18時間に均等配分する指定なら1,500円/時間です。A作業10時間なら15,000円、B6時間なら9,000円、共通2時間なら3,000円です。前月分を含んだ支払25,000円を分子にすると、今月の作業との対応が崩れます。
分から人時へ換算する 3人が各40分作業すれば合計120人分、2人時です。1,200円/人時なら2,400円です。40分を0.4時間とする、経過時間だけで計算する、換算後さらに人数を掛ける、という三つの誤りをそれぞれ避けます。
1個当たり時間と原価 同一製品30個を合計15時間、時間単価1,200円で作ったなら1個0.5時間、労務費18,000円、1個600円です。翌月30個を12時間で同じ単価なら1個480円へ120円下がり、月額は3,600円減ります。数量と単価が一定だから、時間短縮をそのまま金額へ換算できます。
総額が同じでも内訳は違う 前月12時間×1,000円と当月10時間×1,200円はどちらも12,000円です。しかし時間は2時間短縮し、単価は200円上がっています。総額同額だから作業方法が変わらないとはいえません。工数と単価を別に把握し、責任者が管理できる要因を調べます。
図解
重要ポイント
- 複数単価は人別に評価してから対象別に合計する。
- 費用=支払-期首未払+期末未払という条件付き照合ができる。
- 直接作業と監督の共通費を分ける。
- 同額の労務費でも時間と単価は変わり得る。
間違えやすい点
- 支払総額を無条件に当月原価の分子にしない。
- 合計人時へ人数を再加算しない。
- 原価総額だけから作業時間の増減を断定しない。
用語解説
- 未払給与
- 勤務に対応する額が発生しているが、まだ支払っていない給与。
- 工数
- 作業に投入した時間量。人数分を合計する場合は人時で表す。
- 対象別労務費
- 作業者別の評価額を製品やサービスなどの対象へ集計した原価。
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参考資料
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