労務費計算を理解する

労務費の分類を踏まえ、対象月の労働量を金額へ換算します。実際の総額から時間単価を求める場合と、単価が与えられる場合を分け、製品別と共通分の合計を照合します。

この単元で学ぶこと

  • 実際労務費を対応時間へ配分する
  • 時間単価と製品別作業時間から原価を求める
  • 支払額と当月対応額の違いを説明する

本文解説

単価を与えられた計算 A製品の作業12時間を1時間1,500円で評価するなら直接労務費18,000円です。問題で時間単価が与えられているときは、その単価が対応する作業時間へ掛けます。作業者人数がすでに合計時間へ含まれていれば、人数をさらに掛けません。

実際総額から単価を作る 対象月の労務費24,000円を、対象となる実際作業20時間へ均等に配分する指定なら、1時間当たり1,200円です。この均等評価は設問の仮定であり、どの職種・手当も常に同じ単価で評価するという一般則ではありません。分子の労務費と分母の時間の対象を一致させます。

直接と共通の時間へ配る 20時間の内訳がA8、B10、共通2なら、単価1,200円でA9,600円、B12,000円、間接労務費2,400円です。合計24,000円となります。共通時間を分母から除きつつ、その時間へも同じ率を掛けると総額が増えてしまうため、評価対象の時間すべてを確認します。

時間を原価から逆算する 評価単価1,200円でA原価9,600円ならA時間は8時間です。原価総額24,000円なら全20時間です。直接費合計21,600円はAとBの18時間へ対応し、残り2時間・2,400円が共通です。時間と金額の二つの残りが対応することを確かめます。

支払と当月対応を分ける補助例 当月の給与支払30,000円に前月勤務分4,000円が含まれ、当月勤務分で未払6,000円がある条件なら、当月対応額は30,000-4,000+6,000=32,000円です。これは資源の期間対応を理解する補助で、複雑な未払賃金の仕訳手続を初級の必須とするものではありません。勤務月に合わせて考えます。

費用の対象範囲を一致させる 製造労務費と本社管理の給料を合計した総額を、工場の時間だけで割ると製造原価が過大になります。製造24,000円、本社6,000円なら、工場時間へ配る分子は24,000円です。全社の人件費総額と製品へ集計する製造労務費は別の集計です。

製品数へ対応させる A製品16個に直接労務費9,600円が全額対応するなら、1個当たり600円です。1個当たり作業時間が0.5時間と分かっていれば、0.5×1,200円でも600円になります。時間当たり単価と製品1個当たり原価は単位が違うため、変換する生産数量や時間を添えます。

実績の照合と改善 同じ製品の作業時間が減っても、時間単価が上がれば労務費総額は必ず減るとは限りません。前月10時間×1,000=10,000円、当月8時間×1,400=11,200円なら時間は短縮し総額は増えています。単価と時間の両方を示して、効率の説明と金額の説明を分けます。

図解

24,000円を20時間へ対応
対象時間をすべて含めた配分で合計を維持する。

重要ポイント

  • 同じ対象の労務費総額と時間で単価を求める。
  • 直接時間と共通時間への配分合計を照合する。
  • 前月勤務分の支払と当月未払を区別する。
  • 時間削減と総額削減は単価条件にも左右される。

間違えやすい点

  • 共通時間を除いた分母で全時間へ配らない。
  • 本社の費用を工場時間だけで配らない。
  • 時間単価と製品単価を混同しない。

用語解説

実際時間単価
同じ範囲の実際労務費を、その対象時間で割って求めた時間当たり額。
当月対応労務費
支払日ではなく当月の勤務・作業へ対応する労務費。
対象範囲
単価計算に用いる人、活動、期間などの共通範囲。

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参考資料

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