安全余裕率の計算演習
安全余裕率から必要売上を逆算し、売上の減少や固定費の変更を組み合わせて評価します。比率の高低と余裕額の大小を分けて比較します。
この単元で学ぶこと
- 目標安全余裕率を満たす売上を求める
- 営業利益から安全余裕を逆算する
- 売上と費用が同時に変わる案を比較する
本文解説
率から売上を逆算 分岐点120,000円、目標安全余裕率20%なら分岐点は売上の80%です。必要売上=120,000÷0.8=150,000円、余裕額30,000円。120,000に20%を上乗せした144,000では、余裕率は24,000÷144,000≈16.67%にしかなりません。
余裕額から率へ 売上150,000・分岐点120,000の余裕30,000を売上で割れば20%です。同じ余裕30,000でも売上300,000・分岐点270,000なら率10%。余裕額は円の余力、率は売上規模に対する余力を表すので、比較する目的を明示します。
利益から逆算 営業利益12,000円、限界利益率40%なら安全余裕額12,000÷0.4=30,000円です。売上150,000なら安全余裕率20%になります。営業利益率12,000÷150,000=8%との関係は、20%×40%=8%です。
売上減少を再評価 売上150,000から20%減れば120,000となり、旧分岐点120,000のままなら利益ゼロです。10%減なら135,000、余裕15,000、率約11.11%。安全余裕率20%から単純に10ポイントを引いた10%ではありません。
固定費増加の影響 限界利益率40%のまま固定費48,000→54,000なら分岐点は120,000→135,000です。売上150,000を維持しても余裕率は20%→10%へ低下します。固定費増6,000は利益を同額減らし、分岐点を15,000引き上げます。
二つの指標で比較 A売上100,000・分岐点60,000は余裕40,000・率40%。B売上300,000・分岐点210,000は余裕90,000・率30%です。Aは売上に対する割合が大きく、Bは金額余裕が大きいと整理します。どちらが全面的に安全かはこの二数値だけでは確定しません。
売上ゼロの扱い 安全余裕率は実際・計画売上を分母にするため、売上ゼロでは定義できません。固定費が存在すれば損失を計算することはできますが、率を0%と便宜的に扱わないようにします。正の売上があるときに比率として使用します。
目標を式で検証 売上S、分岐点Bとすると目標安全余裕率mは(S-B)÷S=mです。整理してS=B÷(1-m)。0以上1未満の目標率と正の分岐点を想定します。目標率100%は固定費が正の通常条件では有限の売上で達成できません。
図解
重要ポイント
- 目標売上=分岐点÷(1-目標余裕率)
- 余裕額=営業利益÷限界利益率
- 率の分母がゼロのとき定義しない
間違えやすい点
- 分岐点へ目標率を単純上乗せしない
- 率が高い案と金額余裕が大きい案を区別する
用語解説
- 目標安全余裕率
- 計画時に確保したい売上に対する分岐点超過割合。
- 営業利益率
- 営業利益を売上高で割った割合。
- 逆算式
- 達成条件から必要な入力値を求める式。
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参考資料
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