売上高と変動費の計算演習

値引き・歩合費用・原料価格の変化がある場面で、売上と変動費を組み立て直します。同じ売上高でも利益が異なる理由を、数量と単価の内訳で説明します。

この単元で学ぶこと

  • 数量比例費と売上比例費を合算する
  • 値下げ前後の利益を比較する
  • 目標数量から必要売上や費用を逆算する

本文解説

数量比例と売上比例 製品1個の材料等が200円、販売手数料が売上の10%とします。売価500円なら手数料は50円/個なので単位変動費250円です。売価が変わると手数料も変わるため、単位変動費を以前の250円で固定できません。費用の発生基準を分けます。

基準案の利益 在庫なし、100個販売、売価500円なら売上50,000円です。数量比例費20,000円と手数料5,000円で変動費25,000円。固定費15,000円を引いて営業利益10,000円です。手数料は変動費へ既に入れているので利益計算で再度引きません。

値下げ案を再計算 売価450円、120個なら売上54,000円、材料等24,000円、手数料5,400円です。変動費29,400円、限界利益24,600円、固定費15,000円控除後の利益9,600円。売上は4,000円増えても利益は400円減る例です。

単価から検算する 値下げ後の単位変動費は200+450×10%=245円、単位限界利益は450-245=205円です。205×120-15,000=9,600円と総額計算に一致します。250円を使うと手数料単価の変化5円×120個=600円だけ費用を過大にします。

同じ売上高の二案 売価600円で100個と、売価500円で120個はどちらも売上60,000円です。数量比例費200円/個、手数料10%なら前者の変動費26,000、後者30,000円です。同じ固定費なら100個案の利益が4,000円多くなります。売上だけでは必要投入量が見えません。

原材料の値上がり 売価500円・100個・手数料10%を維持し、材料等が200→230円/個になると変動費は3,000円増えます。固定費15,000円なら営業利益10,000→7,000円です。値上がり率15%を売上全体へ掛けず、該当費目に数量を掛けます。

販売量を逆算する 売価500・材料等200・手数料10%なら単位限界利益250円です。固定費15,000円を回収し利益5,000円を得るには(15,000+5,000)÷250=80個です。売上必要額は40,000円、変動費20,000円で差額20,000円が固定費と利益を賄います。

増加施策の比較 単位限界利益250円で販売を10個増やす広告に2,000円の追加固定費を使うなら、追加限界利益2,500-追加固定費2,000=利益500円増です。既存固定費15,000は両案共通なので差額比較では再控除しません。販売増が確実かは計算とは別に検討が必要です。

図解

値下げ案の組立て
売価450・120個・数量比例費200・手数料10%・固定費15,000。

重要ポイント

  • 歩合費用は売上高が変われば再計算する
  • 総額式と単位額式を照合する
  • 増分利益は追加限界利益から追加固定費を引く

間違えやすい点

  • 売上が同じでも数量比例費は同じとは限らない
  • 費用上昇率を関係ない費目へ掛けない

用語解説

歩合費用
売上高等の基準に一定率を掛けて発生する費用。
数量比例費
販売・生産数量に比例する費用。
増分利益
施策実施後と実施前の利益差。

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参考資料

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