売上高と変動費を理解する

売上高と変動費は、数量に単価を掛けて求めます。数量の変化と単価の変化を分けることで、増収がそのまま利益増加にならない理由を理解します。

この単元で学ぶこと

  • 数量から売上高と変動費を計算する
  • 変動費総額と単位変動費を区別する
  • 固定費を含む営業利益を求める

本文解説

売上高は単価と数量の積 単一製品を500円で80個販売したとき、売上高は500×80=40,000円です。以下では期首期末在庫なし、製造数量と販売数量が同じで、範囲内では売価・単位変動費・固定費が一定とします。数量を増やしたときの関係をこの条件の下で考えます。

変動費の意味 変動費は活動量に比例して総額が変わる費用です。1個当たり材料・外注等の変動費が300円なら、80個の総変動費は24,000円です。数量が100個になると30,000円へ増えますが、単位変動費は300円のままです。総額一定の固定費と区別します。

売上と変動費の差 売上40,000-変動費24,000=限界利益16,000円です。これは固定費を回収し利益を得るための余地です。単位限界利益500-300=200円に80個を掛けても求められます。売上高から変動費だけを控除した段階で最終利益とは呼びません。

固定費を控除する 期間固定費12,000円なら営業利益は16,000-12,000=4,000円です。100個なら売上50,000・変動費30,000・限界利益20,000、営業利益8,000円です。販売20個増により利益が4,000円増えます。固定費が同額の範囲だから単位限界利益×増加数量が利益増分になります。

変動費率 変動費率は変動費÷売上高で、24,000÷40,000=60%です。売価と単位変動費が一定なら300÷500でも60%になります。数量が変わってもこの率は同じです。売価が変わる場合は率も再計算し、古い60%を無条件に使いません。

同じ数量での値上げ 80個の販売を保ち売価500→550円、単位変動費300円・固定費12,000円不変なら、売上は44,000円、変動費24,000円、営業利益8,000円です。売価差50×80=4,000円が利益増になります。値上げで販売量が落ちる場合は数量も合わせて計算します。

値下げで数量が増える例 売価450円で100個売ると売上45,000、単位変動費300なので変動費30,000、固定費12,000控除後の利益3,000です。500円で80個の売上40,000・利益4,000と比べ、増収でも利益は1,000減ります。売上高だけで判断しない理由です。

固定費単価との比較 固定費12,000を80個へ割れば150円/個、100個へ割れば120円/個です。単位当たり固定費が下がっても固定費総額は12,000です。変動費は総額が変わり単価一定、固定費は総額一定で数量当たり額が変わる、という二つの見方を表で整理します。

図解

80個と100個を比較
売価500・単位変動費300・固定費12,000が一定。

重要ポイント

  • 売上高=売価×販売数量
  • 変動費=単位変動費×数量
  • 営業利益=(売価-単位変動費)×数量-固定費

間違えやすい点

  • 限界利益を営業利益と混同しない
  • 値下げ後に以前の変動費率を使わない

用語解説

単位変動費
製品1個等の活動量1単位に比例して発生する費用。
変動費率
売上高に占める変動費の割合。
関連範囲
単価や固定費などの仮定が成り立つ活動量の範囲。

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参考資料

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