貸付を理解する
貸付金を貸し手の資産として追います。元本の実行・回収と利息収益を分け、部分回収後の残高や利率による計算を確かめます。
この単元で学ぶこと
- 貸付元本を資産として処理する
- 元本と利息の回収を分ける
- 指定条件から受取利息を計算する
本文解説
貸付の実行 自店が取引先へ普通預金から80,000を貸し付けたら「貸付金80,000/普通預金80,000」です。預金が減る一方で返還を求める権利が増えます。この元本支出を支払手数料や雑費にしてはいけません。 【前提】個人事業、金額は円。元入・私用引出は資本金勘定で直接処理する。商品売買は三分法。消費税と利息は額や計算条件を示す場合以外は考慮しない。仕訳は借方/貸方の順。
回収の記録 元本80,000のうち30,000を普通預金で回収すれば「普通預金30,000/貸付金30,000」です。貸付金は資産なので貸方で減らし、残元本50,000を借方残高として残します。回収額をそのまま収益へ含めません。
受取利息を求める 元本80,000、年率3%、単利6か月なら利息は80,000×0.03×6/12=1,200です。元本がその期間中変わらず、税控除や手数料もないという計算条件です。年率を月率に読み替えないことが大切です。
元本と利息の同時受領 満期に元本80,000と指定利息1,200を普通預金で受領するなら「普通預金81,200/貸付金80,000・受取利息1,200」です。貸方合計81,200を確認し、収益だけの額1,200と入金額を分けます。
利息だけの受領 元本をまだ回収せず、当期利息400だけ普通預金受領した場合は「普通預金400/受取利息400」です。貸付金元本80,000は変わりません。入金があるからといって、すべて貸付金の減少とは限りません。
短期の日割り 元本73,000、年率5%、単利20日、1年365日の指定なら73,000×0.05×20/365=200です。一年分3,650と一日分10を区別すると検算しやすくなります。日数は契約や設問の指定を優先します。
貸付金全体の残高 月初貸付金50,000、新規貸付80,000、元本回収30,000なら月末100,000です。別に受け取った利息1,200は貸付金残高に足しません。相手が複数なら相手別元本の合計とも照合します。
回収額と権利の確認 回収伝票には、元本いくら、利息いくらと内訳を残します。例えば入金30,600のうち600が利息なら、貸付金が減るのは30,000です。入金全額を債権から引くと、まだ受け取る権利を600少なくしてしまいます。
図解
重要ポイント
- 貸付時は資産同士の振替。
- 回収時は元本を貸付金、利息を受取利息へ分ける。
- 利息だけの受領では貸付元本は変わらない。
間違えやすい点
- 貸付元本の支出を費用にしない。
- 利息入金まで貸付金から差し引かない。
用語解説
- 元本回収
- 貸していた金銭そのものの返還を受けること。
- 受取利息
- 貸付等による利息の収益勘定。
- 貸付金残高
- まだ返還を受けていない貸付元本の額。
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参考資料
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