IPv4アドレスとサブネットの試験問題への適用
住所の数字が近くても、サブネットの境界をまたげば別の範囲です。ブロック幅、割当て可能数、分割数を別々に計算し、構成の条件に合うアドレス設計を選びます。
この単元で学ぶこと
- IPv4の32ビット表記とマスクを対応付ける
- ネットワーク・ブロードキャスト・端末範囲を計算する
- 必要台数に合うサブネットを選ぶ
- プライベート範囲と計算式の適用条件を説明する
本文解説
計算前に条件を固定する ここではIPv4の通常のブロードキャスト型サブネットを扱い、全アドレスからネットワーク用の先頭とブロードキャスト用の末尾の2個を除きます。/31ポイントツーポイント、/32の単一アドレス、クラウド固有の予約は別の規則です。実際の環境へ式を移す前に条件を確認します。
途中のビットで分ける /26ならホスト部6ビット、幅64です。最後の十進数のブロックは0〜63、64〜127、128〜191、192〜255。192.168.10.190/26は128〜191なのでネットワークは192.168.10.128、ブロードキャストは192.168.10.191です。
範囲を一つずつ区別する 192.168.10.64/27は全範囲が64〜95で32個です。通常の端末範囲は65〜94の30個。先頭から末尾までを数えるときは末尾−先頭+1を使います。全範囲と端末範囲、ネットワークアドレスとブロードキャストを同じ欄へ混ぜないようにします。
必要台数から逆算する 50台ならホスト部5ビットの2^5−2=30では不足し、6ビットの2^6−2=62なら足ります。従ってこの条件で最小のブロックは/26です。ルーター等にも同じ範囲からアドレスを割り当てる場合、それらを必要数へ含めます。増設の余裕を設ける実設計と最小値を問う計算問題は区別します。
分割数を求める /24を/27へ均等に分割するとネットワーク部が3ビット増えるので8個のサブネットになります。一つは32アドレスで8×32=256となり、元の範囲の全数と一致します。サブネット個数8、各全数32、各端末数30を別々に確認すると取り違えを減らせます。
境界をまたぐ近い数 192.168.10.126/26と192.168.10.129/26は数字が3しか違わなくても別のブロックです。前者のネットワークは64、後者は128です。先頭三部分が同じという判定は/24の例にしかそのまま使えません。常に指定されたマスクを使います。
プライベート網の接続 別々の会社が同じ192.168.1.0/24を使うことはあります。しかしVPN等でつなぐと、同じ宛先がどちらの会社なのか曖昧になります。接続計画では範囲の重複を調べ、アドレス変更や変換等を設計します。プライベートアドレス自体は本文を暗号化せず、セキュリティ対策も別途必要です。
計算と通信確認をつなぐ 不通の際は自分のアドレスとマスク、同じサブネットの想定、ゲートウェイ、経路、フィルタ等を順に確認します。ネットワーク部が同じという計算結果だけで、機器やアクセス制御を含む通信成功までは保証できません。演習用の紙上計算を、そのまま本番機器の設定変更へ適用しないようにします。
図解
重要ポイント
- IPv4は32ビット、/pのホスト部は32−pビット。
- ネットワークアドレスはマスクとのANDで求める。
- 通常の条件で全数2^h、端末数2^h−2。
- 分割数と各ブロック内の数を区別する。
- プライベートアドレスの使用だけで暗号化にはならない。
間違えやすい点
- 先頭三部分の一致だけで全てのマスクを判断しない。
- 末尾0や255だけでアドレスの用途を決めない。
- /31・/32、IPv6、クラウド予約へ同じ引き算を広げない。
用語解説
- プレフィックス長
- アドレスの先頭からネットワーク部として扱うビット数。
- サブネットマスク
- ネットワーク部を1、ホスト部を0で示したビット列。
- ネットワークアドレス
- 指定範囲のホスト部を全て0にした、ネットワークを識別するアドレス。
- ブロードキャストアドレス
- この教材の通常のIPv4サブネットでホスト部を全て1にした、同一範囲内への一斉送信に用いるアドレス。
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参考資料
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