平均アクセス時間を理解する

平均アクセス時間は、速い経路と遅い経路を確率で重み付けして求める期待値である。キャッシュ問題では、ミス時時間の定義を読み、二つの代表式を使い分ける。

この単元で学ぶこと

  • 期待値の意味と役割を説明できる
  • ヒット時時間の意味と役割を説明できる
  • ミス時総時間の意味と役割を説明できる
  • ミス時総時間と追加ペナルティを読み分けて平均アクセス時間を計算できる

本文解説

ヒット率h、ヒット時間Tc、ミス時総時間Tmなら平均はhTc+(1-h)Tm。ミス時に「追加で主記憶時間Mmがかかる」と書かれている場合はTc+(1-h)Mmの形になる。問題文がどちらを与えているかが重要である。

期待値 複数の場合の値を、それぞれの発生確率で重み付けして合計した平均。 平均アクセス時間の数学的な土台。

ヒット時時間 キャッシュ内で要求データが見つかったときのアクセス時間。 平均式ではヒット確率を掛ける。

ミス時総時間 ミスした参照1回に最終的に必要な総時間。 総時間として与えられた場合はヒット時間を重ねて足さない。

ミスペナルティ ヒット時経路に加えてミスしたときだけ余分にかかる時間。 追加時間として与えられた場合はヒット時間へ上乗せする。

ヒット率 キャッシュ内で見つかる確率。 平均時間を高速側へどれだけ近づけるかを決める。

式を立てる前に「ミス時○ns」がキャッシュ確認を含む総時間か、主記憶へ行く追加時間かを日本語で言い換える。確率の合計が1、平均値が最小時間と最大時間の間にあることも検算に使う。

ヒット99%、キャッシュ1ns、ミス時総時間101nsなら0.99×1+0.01×101=2ns。もし主記憶100nsが追加時間なら1+0.01×100=2nsとなる。

図解

平均アクセス時間の二つの読み方
ミス時総時間を直接重み付けする式と、ヒット時間へミスペナルティを加える式を区別する。

重要ポイント

  • 期待値: 複数の場合の値を、それぞれの発生確率で重み付けして合計した平均。
  • ヒット時時間: キャッシュ内で要求データが見つかったときのアクセス時間。
  • ミス時総時間: ミスした参照1回に最終的に必要な総時間。
  • ミスペナルティ: ヒット時経路に加えてミスしたときだけ余分にかかる時間。
  • 「総時間」か「追加時間」かで式の形が変わるが、条件を正しく読めば同じ物理状況を表せる。

間違えやすい点

  • ミス時総時間へヒット時間を二重加算しない。
  • 百分率は小数へ直して掛ける。
  • 平均値がヒット時間より短くなるなど不自然な結果は式ミスを疑う。

用語解説

期待値
複数の場合の値を、それぞれの発生確率で重み付けして合計した平均。
ヒット時時間
キャッシュ内で要求データが見つかったときのアクセス時間。
ミス時総時間
ミスした参照1回に最終的に必要な総時間。
ミスペナルティ
ヒット時経路に加えてミスしたときだけ余分にかかる時間。
ヒット率
キャッシュ内で見つかる確率。

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参考資料

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