AWSグローバルインフラストラクチャのシナリオ判断

国内販売、海外配信、障害復旧の要求から、地理的配置と地域内の障害分離を選び分けます。

この単元で学ぶこと

  • 顧客要件から配置先の条件を選ぶ
  • 障害範囲に対応した複数配置を判断する
  • 配信拠点と計算拠点の役割を区別する

本文解説

1. 国内販売の配置 国内利用者の応答を重視する販売システムでは、近いリージョンを候補にします。ただしデータ配置の契約と、利用するサービスがその地域にあることも確認します。地理的な近さだけを根拠に、全ての機能が同じ条件で使えると判断しません。

2. 同じAZの二台 サーバーを二台に増やしても同じAZにあれば、そのAZ全体の問題で両方へ影響し得ます。一台の障害と一AZの障害を区別し、後者へ備えるなら配置AZを分けます。台数の増加と障害範囲の分離は別の改善です。

3. 二AZの能力計画 処理に必要な能力を二つのAZへ分ける場合、通常時に各半分を処理できるだけでは、片方停止時に不足することがあります。例として全体100の処理量に各60の能力を用意すると、通常の合計120は足りますが片方の60だけでは足りません。数値は能力比較用の仮例です。

4. 地域規模の障害 同じリージョン内の複数AZは地域内の障害分離です。リージョン全体を利用できない事態まで想定するなら、別リージョンの復旧先を検討します。宛先の資源、データ複製、接続先の切替、復旧後の整合を確認します。

5. 世界への画像配信 遠い利用者が毎回元のリージョンへ画像を取りに来る代わりに、CloudFrontを通してエッジにある有効なキャッシュから返すと遅延や元サーバーの負担を抑えられます。キャッシュにない場合は取得元へ要求するので、配信元の可用性も必要です。

6. 近い場所で計算する要求 「画像を近くから配信したい」と「EC2等の計算を利用者の近くで行いたい」は異なります。後者ではLocal Zone等の対応を検討します。顧客施設の中でAWS基盤を使う要件ならOutpostsが候補です。名前に近さを含むだけで同じ配置とみなしません。

7. 地域を増やす費用 別リージョンのデータ複製や資源は追加の費用と運用を伴います。可用性やデータ配置の価値と合わせて評価します。複数配置は稼働継続の備えであり、誤った更新が複製される場合もあるので、独立した復元元が必要な事故を区別します。

8. 条件を組み合わせる 候補を選ぶ順序として、禁止される配置を除き、必要サービスを確認し、遅延と費用を比較する方法があります。重要なのは各条件を落とさないことです。地域数やサービス提供状況は変化するため、以前の資料の一覧だけに頼らず現行情報を確認します。

図解

合計能力と片側停止を比較
複数AZに分けるだけで必要な処理能力まで自動的に揃うわけではありません。

重要ポイント

  • 台数と障害分離を別に評価する。
  • 通常時の合計能力だけで障害時を判断しない。
  • エッジ配信・近接計算・顧客施設配置を区別する。

間違えやすい点

  • 複数AZを複数リージョンと読み替える。
  • キャッシュを独立したバックアップだと思う。

用語解説

障害範囲
一つの障害で影響し得る資源のまとまり。
フェイルオーバー
異常がある処理先から正常な処理先へ切り替えること。
オリジン
CDNがコンテンツを取得する元の保管先やサーバー。

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参考資料

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