EC2購入方式・容量・支援の違いと使い分け

同じEC2でも、利用を約束できる量、中断の許容、容量やライセンスの要件によって適する購入方法が変わります。調達するソフトウェアや専門支援も含め、似た言葉を要件の違いから比較します。

この単元で学ぶこと

  • 期間・変動・中断許容から購入方式を比較する
  • 割引・容量予約・専用ハードウェアを組み合わせる
  • 製品調達と専門支援・不正利用報告を使い分ける

本文解説

1. 需要を三つに分ける 常時必要な安定部分、時間帯で増減する部分、中断して再開できる部分に需要を分けます。安定部分には長期契約を比較し、不確定な増分にはオンデマンド、中断に強い処理にはSpotを検討できます。例えばWebの最低台数と、夜間にやり直せる画像処理を同じ理由で一つの方式へ固定しません。

2. 金額と属性の約束 Savings Plansは対象使用の時間当たり金額、RIは属性と範囲等に合うEC2使用への割引を中心に考えます。将来ファミリーやリージョン、EC2からFargateへの変更が見込まれるならCompute Savings Plansの柔軟性を比較します。一方、特定の構成が継続する場合は対応RI等も比較できます。最高割引率だけでなく適合する期間中の使用量を確認します。

3. 安い単価と低い総費用 説明用に常時使う構成で、オンデマンドが1時間1ドル、長期契約の実質負担が1時間0.70ドルなら、24時間では24ドル対16.80ドルです。ただし一日の使用が8時間だけでも契約負担が24時間続くなら、8ドル対16.80ドルとなります。ここでは保存等を除く仮定です。使用が少ないと契約の未使用が割引を上回る場合があります。

4. 容量は別に確保する Savings PlansやリージョンRIは容量を予約しません。特定AZに必要な容量を確保するならCapacity ReservationやゾーンRIの条件を比較します。即時型予約と将来開始型予約の期間・取消条件も区別します。割引の目的と、いつどこでどの属性の容量が必要かという目的を分けると、必要な組合せを検討できます。

5. 専用性とライセンス Dedicated InstancesとDedicated Hostsはどちらも専用ハードウェアの利用に関係しますが、物理ホストの可視性と配置制御は同じではありません。ソケットやコアにひも付くライセンスではHostsを中心に適用可否を確認します。RI、Spot、オンデマンドという料金・容量の話と、ハードウェアの専用性という軸を混ぜず整理します。

6. Marketplaceの調達 AWS Marketplaceでは、第三者のソフトウェアやデータ、サービス等を比較して調達できます。例えば監視製品のAMIやSaaSを選ぶとき、製品機能に加え、契約期間、更新、製品の支援、基盤費用を確認します。AWSの請求へまとめられることと、製品の開発元がAWSであることや、導入作業まで料金に含むことは別です。

7. PartnerとProfessional Services AWS Partnersは業界知識や地域対応、製品や運用等の専門性を持つ企業の支援を探す経路です。AWS Professional Servicesは設計・構築・移行等のプロジェクトを専門家と進めるために使います。両者が協力する場合もあります。必要な成果物、担当範囲、保守運用の責任を取り決め、通常のSupportケースと実装プロジェクトを区別します。

8. 支援の目的を言葉にする 技術的な疑問なら公式文書やre:Post、契約範囲の障害相談ならSupport、AWSイベントならHealth、構成改善ならTrusted Advisorが候補です。AWS資源からの不正利用が疑われる場合はTrust and Safetyの案内で報告します。例えば不審な通信を報告する仕事と、自社アプリの遅延を調査する仕事は同じ「困ったこと」でも窓口と必要な情報が異なります。

図解

要件から購入と支援を選ぶ
最も安い表示単価より、要件を満たして完了する総費用を比較します。

重要ポイント

  • 需要の安定部分と変動・再試行可能部分を分ける。
  • 単価だけでなく未使用約束と再試行も総費用に含める。
  • 購入・実装支援・技術ケース・不正利用報告の目的を区別する。

間違えやすい点

  • 最大割引率だけで一つの方式を全処理へ当てる。
  • Marketplace掲載を導入作業・ライセンス条件の確認不要と読む。

用語解説

実質負担
前払い等も対象期間へ含めて比較するための費用。
BYOL
既存のソフトウェアライセンスを契約条件に従って持ち込むこと。
AWS Partner
AWSに関するソリューション、技術、実装や運用等の支援を提供する企業等。

関連教材

参考資料

教材データに登録された参考リンクです。リンク先の内容や更新日は提供元でご確認ください。

確認問題の出題・採点や学習履歴の保存にはログインが必要です。