リージョン・アベイラビリティゾーン・エッジロケーションの違いと使い分け

同じ「分散」でも、地域の分離、地域内の障害分離、配信の近接化では満たす要件が異なることを比較します。

この単元で学ぶこと

  • 配置の目的をリージョン・AZ・エッジへ対応させる
  • 複数配置で追加する運用を説明する
  • 名前・範囲・費用の判断を整理する

本文解説

1. 比較する三つの問い リージョンは世界のどこで動かすか、AZはその地域のどの障害分離先へ置くか、エッジは利用者へどこから配るかを考える単位です。同じ配置図に三つがあっても、すべてを代替候補として同じ用途へ当てはめるわけではありません。

2. 要件から地理を選ぶ 国内保管が必要なデータなら地域条件から候補を絞り、必要機能の提供を調べます。利用者の遅延と費用も比べます。配信だけエッジへ近づけることと、元データを別地域へ保管することは異なる判断です。

3. 一AZの故障へ備える 同じリージョンでAZを分け、アプリが正常な側で動ける構成を選びます。二台を同じ場所へ置くことや一台を大型化することは、能力や一台故障への対策になってもAZを分けることではありません。想定する停止範囲を先に定めます。

4. 地域全体への備え 別リージョンへ復旧先を用意する場合は、データや設定を複製する作業と切替を追加します。同じ地域の別AZへ配置する場合より運用や整合の条件が増えることもあります。地理的に分かれただけでデータ復旧が完了したとは考えません。

5. 配信を近づける 公開画像や静的ファイルを広い地域の利用者へ配る場合、エッジキャッシュが役立ちます。オリジンがあるリージョンはそのままでも、配信経路を近くにできます。一方、個別の更新処理やキャッシュにない要求は取得元が関わるため、全ての処理をエッジだけで完結させる意味ではありません。

6. 切替とデータを別に点検 複数の稼働先を持っても、利用者の要求が正常側へ向くことと、必要なデータがそこで使えることを両方確認します。更新の整合、残る能力、復元元の保持は別の確認です。キャッシュとバックアップも保存期間や目的が異なります。

7. 範囲と識別子 リージョンコード、AZ名、AZ IDは用途が違います。サービスの資源が地域単位かAZ単位かを確認し、複数アカウントの物理AZ対応が必要ならAZ IDを参照します。地域数とAZ数を合算して「リージョン数」として扱うことはできません。

8. 目的に対して必要な分散 地域分散やキャッシュを多くすればそれだけ良いとは限りません。要件に対して必要な仕組みを選び、複製・転送・資源の費用を比較します。費用を抑えるために障害要件を落とすのでも、目的のない複製を増やすのでもなく、条件を満たす構成を考えます。

図解

要件と手段を対応させる
同じ「分散」の言葉でも、解決したい問題が違えば手段も異なります。

重要ポイント

  • 地理・障害・配信という目的を分ける。
  • 配置後の切替とデータ利用を確認する。
  • 異なる範囲の数や識別子を混同しない。

間違えやすい点

  • CDNをデータ復旧の代替にする。
  • 大きい一台と複数AZを同じ耐障害性だと思う。

用語解説

地域分散
異なるリージョン等へ処理や復旧先を分けること。
近接配信
利用者に近い拠点からコンテンツを届けること。
構成範囲
資源を管理・配置する地理的または論理的な単位。

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参考資料

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