G検定はAI用語の暗記量が多く見えますが、歴史、機械学習、ディープラーニング、生成AI、法律・倫理、ビジネス活用を「何ができ、どこに限界やリスクがあるか」でつなぐと整理しやすくなります。

更新日 2026-10-05

G検定(ジェネラリスト検定) 攻略ガイド

G検定で「CNNもTransformerも知っているのに選べない」と感じたら、モデルの説明を暗記する前に、解決したい課題を見直してください。画像の分類、売上の予測、文章の生成では、入力も正解の与え方も評価方法も違います。技術名を業務の条件へ結び付けることが、この検定の学習の中心です。

このガイドでは、一つのAI導入案を企画から運用まで追い、機械学習・深層学習・生成AI・法律と倫理をつなげます。実装量を増やすことより、担当者に「なぜその方法を選ぶのか」「どこを確認する必要があるか」を説明できる状態を目指します。

このページ内のミニケース、コード、計算例は、学習方法を説明するために資格合格.webが独自に作成したものです。実際のG検定(ジェネラリスト検定)の非公開試験問題を転載・再現したものではありません。

最初のノートは「用語集」より「業務の相談」にする

問い合わせを担当部署へ振り分ける、翌月の需要を見積もる、よく似た顧客をまとめる。この三つの相談に、入力データ、欲しい出力、正解データの有無を書き添えます。

業務の相談欲しい出力学習を考える入口
問い合わせの振り分け部署のカテゴリ過去の振り分け結果を使う教師あり分類
翌月の販売数の予測数値過去の販売数を目的変数にする回帰
顧客の傾向の発見似た顧客のまとまり正解ラベルを用いないクラスタリング

「出力が数値なら回帰」とだけ覚えると、カテゴリを番号で表した分類を取り違えます。番号の大小に意味があるか、誤差の大きさを扱いたいかまで確認します。強化学習は、行動と報酬を通じて方策を学ぶ点で区別してください。

出力と学習信号で方式を分ける

部署の分類、販売数の回帰、顧客のクラスタリング、行動と報酬による強化学習を比較する。

  1. 分類:カテゴリ問い合わせを担当部署へ振り分ける。正解の部署ラベルを使って学ぶ。番号表記でも分類。
  2. 回帰:数量翌月の販売数を予測する。過去の販売数を目的変数にして、数値の誤差を見る。
  3. クラスタリング:まとまり顧客の傾向を発見する。正解ラベルを用いず、特徴の似た顧客をまとめる。
  4. 強化学習:行動行動と報酬を通じて方策を学ぶ。分類の正解ラベルと報酬を取り違えない。
業務で欲しい出力と、正解ラベルや報酬の使い方で学習方式を比較する独自図。

歴史は、行き詰まった理由も対にして覚える

探索・推論は候補をどう探すか、エキスパートシステムは知識をどう表現するか、機械学習はデータからどう規則を得るか、という問いで整理します。名前と年号だけでは、知識獲得の難しさや計算資源の制約を説明できません。

一章読んだら「何ができるようになったか」「それでも難しかったこと」を一行ずつ書きます。深層学習の進歩も、アルゴリズムだけでなくデータや計算資源との関係で説明すると、歴史と技術がつながります。

学習・検証・テストの用途を分ける

学習データはパラメータを学ぶため、検証データは設定やモデルを比較するため、テストデータは決めたモデルを最終評価するために使います。テスト結果を繰り返し見て調整すれば、未知のデータへの評価としての役割が弱まります。

独自のミニケースです。来月の解約を予測するモデルに、解約後に記録される退会理由を入力したら、過去の評価は良くても予測時には利用できません。未来の情報が混ざったデータリークです。各入力に「予測時点で分かる情報か」という確認を付けます。

データ準備から最終評価まで

リークを確認してデータを分け、学習でパラメータを学び、検証で比較し、テストで最終評価する。

  1. 予測時点を確認解約後の退会理由など、予測時に分からない情報を入力へ混ぜない。用途別にデータを分ける。
  2. 学習データモデルのパラメータを学ぶ。学習データでの成績だけで汎化を判断しない。
  3. 検証データ設定やモデルを比較する。学習と検証を往復して、最終評価するモデルを決める。
  4. テストデータ決めたモデルを最終評価する。結果を繰り返し見て調整する用途には使わない。
予測時点の情報を確認し、学習・検証・テストの役割を分ける独自図。矢印は作業順で、同じデータの使い回しではない。

過学習は学習データへ適合しすぎて汎化が悪くなる問題、リークは使うべきでない情報が混ざる問題です。正則化を加えれば両方とも解決する、という理解では原因に合う対策を選べません。

「正解率99%」でも、不正を一件も検出できない

独自の計算例として、1,000件の取引に不正が10件あるとします。すべて正常と判断すると、Accuracyは990÷1,000で99%です。しかし不正は一件も検出していません。

別のモデルが20件を不正と判定し、そのうち8件が実際の不正なら、Precisionは8÷20で40%、Recallは8÷10で80%です。代入する前に、Precisionの分母は「不正と判定した件数」、Recallの分母は「実際に不正だった件数」と書きます。

不正検出で指標の分母を比べる

全件正常のAccuracy99%に対し、別モデルは不正判定20件中8件が正しくPrecision40%、実不正10件中8件検出でRecall80%。

  1. Accuracyの落とし穴1,000件中の不正が10件。全件を正常とすると990÷1,000=99%でも不正の検出は0件。
  2. Precision:判定が分母別モデルが20件を不正と判定し8件が実際の不正。8÷20=40%。不要な調査の判断材料。
  3. Recall:実際が分母実際の不正10件のうち8件を検出。同じ別モデルのRecallは8÷10=80%。見逃しの判断材料。
  4. 業務の損失で選ぶしきい値を動かし見逃しと誤検出を比較する。F1だけでは全業務コストを表せない。
全件正常モデルと別の検出モデルを分け、PrecisionとRecallの分母の違いを確認する独自図。

見逃しを減らすならRecall、不要な調査を減らすならPrecisionも判断材料になります。しきい値を動かして混同行列がどう変わるかを考えましょう。F1もすべての業務コストを表す万能指標ではありません。回帰の指標は、実測値との差へ戻り、大きな誤差をどれだけ重く扱うかで比較します。

深層学習は構造・学習・用途を別々に確かめる

CNNは局所的な特徴と重みの共有、RNNは系列を順に扱う状態、Attentionは要素間の関係に応じた重み付け、という特徴から覚えます。「画像なら必ずCNN」のように用途だけで固定せず、異なる構造が同じ分野で使われることも理解します。

構造の特徴と学習の役割

CNNの局所性と重み共有、RNNの系列と状態、Attentionの重み付けを比較し、損失・勾配計算・更新を区別する。

  1. CNN:局所性と共有局所的な特徴を捉え、重みを共有する。画像という用途だけで採用を固定しない。
  2. RNN:系列と状態系列を順に扱い、状態を受け渡す。入力の順序と依存関係に着目する。
  3. Attention:関係の重み要素間の関係に応じて重み付けする。CNNやRNNとは別の仕組みとして比較する。
  4. 学習:計算と更新損失は予測と目標のずれ、誤差逆伝播は勾配の計算、最適化手法はパラメータの更新を担う。
CNN・RNN・Attentionは情報を扱う仕組みの比較、学習のカードは計算と更新の役割分担。用途や最適化手法を構造と混同しない独自図。

活性化関数は非線形性、損失関数は予測と目標のずれ、誤差逆伝播は勾配の計算、最適化手法はパラメータ更新、と役割をつなげます。誤差逆伝播法そのものを最適化手法と混同していないか確認してください。

Dropout、バッチ正規化、データ拡張を「性能を上げる技術」でまとめず、何へ働きかけるかを説明します。転移学習では学習済みの知識の活用、ファインチューニングでは追加学習による重みの調整に注目します。数理が苦手なら、平均・分散・確率・微分を具体的な値で確かめ、機械学習での役割に戻します。

社内FAQで、RAGと追加学習を混同しない

「社内規程を参照して回答し、参照元も示したい」という相談を考えます。RAGでは関連文書を検索し、その内容を生成時の入力へ加えます。文書を渡しただけでモデルの重みが更新されるわけではありません。

社内FAQのRAG処理

質問と権限の確認、関連規程の検索、生成入力への追加、回答と参照元の照合というRAGの流れ。

  1. 質問を受け取る利用者の質問と閲覧権限を確認する。社内文書なら誰でも参照できるとは限らない。
  2. 関連文書を検索質問に関係する規程を探す。文書の版とアクセス権を確認し、検索漏れにも備える。
  3. 文書を入力に追加質問と検索結果を生成時の入力へ渡す。この操作だけではモデルの重みは更新しない。
  4. 回答と根拠を確認回答と参照元の一致を評価する。根拠が不足する質問には回答できない場合の対応を用意する。
検索した社内規程を生成時の入力へ加える流れ。重みを調整する追加学習とは区別する独自図。

ファインチューニングは追加データでモデルの振る舞いを調整する方法です。両者とも社内データを使い得るため、その言葉だけでは区別できません。最新文書の検索や出典表示という要件には、検索の仕組みも検討します。

RAGでも検索漏れ、古い文書、アクセス権の不備、生成時の取り違えは残り得ます。「自然な答えか」だけでなく、根拠との一致、参照文書の版、回答できない質問への対応、利用者が閲覧してよい情報かを評価します。

法律・倫理をデータ収集時から運用後まで置く

FAQの文書を集める段階では利用条件や個人情報、外部サービスへ送る段階では契約や情報管理、回答を公開する段階では権利や誤情報、運用後には責任者と訂正手順が論点になります。学習時と利用時、入力と出力を混ぜて判断しないようにします。

収集から運用までの確認点

収集時の利用条件と個人情報、送信時の契約と管理、公開時の権利と誤情報、運用時の責任と訂正を順に確認する。

  1. 収集:文書と目的利用条件と個人情報を確認する。誰の情報を何の目的で集めるかを整理する。
  2. 外部送信:提供先外部サービスへ渡す情報、契約、情報管理を確認する。収集時の確認だけで済ませない。
  3. 公開:出力の扱い回答の権利や誤情報を確認する。AIの出力だから問題がないとは判断しない。
  4. 運用:責任と訂正責任者と訂正手順を決める。集団ごとの誤りの偏りや利用者への説明も見直す。
データ収集、外部送信、回答公開、運用後の各段階に確認点を置く独自図。個別の適法性を断定するものではない。

法律分野の復習では、名称だけでなく「誰の、どの情報を、どの目的で、誰へ提供するか」を書きます。公開情報なら常に自由に使える、AIの出力なら常に権利問題がない、と条件を確認せず結論付けないようにしてください。個別の適法性は事実関係と最新の公的情報で確認します。

公平性では全体の正答率に加え、集団ごとの誤りの偏りも見ます。説明可能性の手法を使ったことと、利用者へ十分な説明をしたことも別です。技術上の処理と組織の運用をセットで考えます。

二周目からは、混同した組だけ比較ノートへ残す

最初の一周は公式シラバスの項目に「説明できる」「名前だけ知っている」「未着手」を付けます。二周目は分類と回帰、検証とテスト、PrecisionとRecall、RAGと追加学習など、演習で迷った組を比較します。欄を「違い」「選ぶ条件」「自分の誤解」に絞れば、直前にも使えるノートになります。

仕上げは分野を混ぜて時間を区切り、すぐ判断できる問いと長く迷う問いを分けます。選んだ受験方式の時間・持込条件・操作方法を確認してから、練習条件を決めてください。

学習を終える前の到達確認

用語で止まるなら学習教材へ、比較で迷うなら問題演習へ進みます。弱点分析は指標の分母、学習と推論、入力の利用条件など原因まで絞ります。模擬試験で、分野が変わっても判断を時間内に取り出せるか確かめます。

公式シラバスと受験方式の確認先

技術分野と法律・倫理分野の範囲、オンライン・会場それぞれの実施条件は、JDLAのG検定公式ページを参照してください。2026-10-05に掲載内容を確認しています。古い年度の概要や教材の数字を受験回へそのまま当てはめず、申込先の最新案内で時間・問題数・利用できるものを確認します。

このガイドのミニケースと学習順序は資格合格.web独自の提案です。資格情報ページで制度を確認し、教材と演習を往復して、AIの活用方針を自分の言葉で判断する力へつなげてください。