ファイアウォール・WAF・IDS/IPSの違いと使い分け

FW・WAF・IDS・IPSはすべて攻撃対策に使われるが、見る通信の層と、検知後に何をするかが異なる。試験では「何を見て」「どこに置き」「検知だけか遮断までか」で区別する。

この単元で学ぶこと

  • ファイアウォールの意味と役割を説明できる
  • WAFの意味と役割を説明できる
  • IDSの意味と役割を説明できる
  • 通信条件からFW・WAF・IDS・IPSの適切な役割を選べる

本文解説

ファイアウォールは主にIPアドレス・ポート・状態で通信を制御し、WAFはHTTP/HTTPSの内容をWeb攻撃の観点で検査する。IDSは不審通信や挙動を検知・通知し、IPSは通信経路上で検知と遮断を行う。役割が重なる部分はあるが、中心機能は別である。

ファイアウォール IPアドレス、ポート、プロトコル、接続状態などで通信を許可・拒否する。 ネットワーク境界の基本的な通信制御を担う。

WAF HTTP/HTTPSのURL、ヘッダ、Cookie、パラメータ、本文などをWeb攻撃の観点で検査する。 SQLインジェクションやXSSなどWebアプリ層攻撃を扱う。

IDS 通信やホスト挙動から侵入兆候を検知し通知する。 一般に検知・可視化が中心で、遮断は運用や別装置に任せる構成がある。

IPS 不審通信を検知し、インラインで自動遮断する。 攻撃を止められる一方、誤検知で正規通信を止める可能性がある。

多層防御 異なる役割の対策を重ね、一つの対策の見逃しを他で補う考え方。 FW・WAF・IDS/IPSを適材適所で組み合わせる。

IP/ポートならFW、HTTP内容ならWAF、通知中心ならIDS、自動遮断ならIPSとまず整理する。

公開WebはTCP443を開ける必要があるため、FWだけではHTTPS内部のSQLインジェクション文字列を十分判定できない。そこでWAFを組み合わせる。

図解

FW・WAF・IDS・IPSの使い分け
ネットワーク条件、Web内容、検知、遮断の役割を通信経路上で比較する。

重要ポイント

  • ファイアウォール: IPアドレス、ポート、プロトコル、接続状態などで通信を許可・拒否する。
  • WAF: HTTP/HTTPSのURL、ヘッダ、Cookie、パラメータ、本文などをWeb攻撃の観点で検査する。
  • IDS: 通信やホスト挙動から侵入兆候を検知し通知する。
  • IPS: 不審通信を検知し、インラインで自動遮断する。
  • 装置名ではなく「検査対象」と「検知後の動作」で使い分ける。

間違えやすい点

  • FWで許可したHTTPSなら内容も安全だと考えない。
  • IDSとIPSをどちらも必ず遮断すると覚えない。
  • IPSの誤検知による可用性影響を無視しない。

用語解説

ファイアウォール
IPアドレス、ポート、プロトコル、接続状態などで通信を許可・拒否する。
WAF
HTTP/HTTPSのURL、ヘッダ、Cookie、パラメータ、本文などをWeb攻撃の観点で検査する。
IDS
通信やホスト挙動から侵入兆候を検知し通知する。
IPS
不審通信を検知し、インラインで自動遮断する。
多層防御
異なる役割の対策を重ね、一つの対策の見逃しを他で補う考え方。

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