AWSのAI・機械学習サービスの全体像

AI/MLサービスは、入れる情報と求める結果から位置付けを考えます。既存のAI機能をAPIで使う方法、会話を組み立てる方法、自分のモデルを学習・配備する方法を区別し、結果の検証とデータ管理も学びます。

この単元で学ぶこと

  • AI・ML・学習・推論の基本を説明する
  • 入力と出力から代表的なAIサービスを選ぶ
  • 既存機能の利用とモデル開発、評価の責任を区別する

本文解説

1. AIとMLの関係 AIは認識や推論等を機械で行う広い領域で、機械学習はデータから規則性を学ぶ方法の一つです。例えば過去の売上から需要を予測するモデルを作る例があります。全てのAI利用で自分が一からモデルを作る必要はなく、用途に合う既存サービスを使う方法も比較できます。

2. 学習と推論 学習はデータを使ってモデルを調整する工程、推論はそのモデルを使って新しい入力へ結果を出す工程です。過去の需要データでモデルを作る作業と、来週の条件から予測する作業を分けます。学習したデータでよく当たるだけでは、新しいデータにも良い結果が出るとは限りません。別の評価データ等で確認します。

3. 音声と言語 Transcribeは音声から文字起こし、Pollyは文字から音声への変換で比較します。Translateは言語間の翻訳、Comprehendはテキストの感情やエンティティ等の分析を扱います。例えば録音を文字にし、その文章の傾向を調べるなら、変換と分析を組み合わせます。自然言語を扱うというだけで同じサービスにしません。

4. 画像と文書 Rekognitionは画像や動画の内容分析等、Textractは文書の文字や表・フォーム等の情報抽出を中心に比較します。写真内の物体を調べることと、請求書の項目や表を取り出すことは必要な出力が違います。一部機能が重なる場合も、文書構造や対応入力、必要な検証から判断します。抽出結果は業務上の正しさの保証ではありません。

5. Lexで対話する Amazon Lex V2は音声やテキストによる対話インターフェースを作るサービスです。利用者の目的を表すインテントと、日付や人数等の必要な情報を表すスロットを設定します。例えば予約希望を受け、足りない情報を尋ねて業務の予約処理へつなぎます。会話で値を集めることと、空き枠確認や本人の権限確認は別の設計です。

6. SageMaker AIでモデルを作る SageMaker AIはモデルの構築・学習・配備等のML工程を支援します。独自の需要予測モデルを作り、実際の入力へ推論させる等の用途です。旧資料のSageMakerというMLサービス名はSageMaker AIへ対応します。現行のSageMakerはデータ・分析・AIの統合基盤という広い名称にも使われるため、名前だけで同じ範囲としません。

7. 生成AIとの比較 Bedrockは基盤モデルを利用して生成AIアプリを作るサービスです。要約や回答文生成等の用途でモデルや機能を比較します。既存のAI API、会話の制御、自分のモデルの開発、基盤モデルを使うアプリという軸で整理します。複数サービスを組み合わせることもでき、サービス名だけで全機能を排他的に分けません。

8. 結果を評価する 認識や予測は誤る場合があります。代表的なデータで品質を試し、誤検出と見逃し、処理時間、料金、対応する言語や形式を比較します。個人情報や機密データの入力、アクセス許可、保持、業務で人が確認すべき条件を定めます。マネージドであることは、結果が常に正しいことや利用者の判断がなくなることを意味しません。

図解

入力と必要な仕事を整理する
一つのアプリで複数の役割を組み合わせられます。結果の品質は用途に合わせて評価します。

重要ポイント

  • 学習はモデルの調整、推論は新入力への結果。
  • 音声→文字と文字→音声、翻訳と文章分析を分ける。
  • Lexは対話、SageMaker AIはML工程、Bedrockは基盤モデル利用を中心に比較する。

間違えやすい点

  • 学習データの高い正答率だけで実環境の品質を保証する。
  • AIが返した値を業務の確認なしで確定する。

用語解説

モデル
入力から予測や認識等の結果を出すために学習等で得た仕組み。
推論
モデルを使って入力に対する結果を計算する工程。
インテント
Lexで利用者が行いたい目的や動作を表すもの。
スロット
Lexの目的を実行するために収集する日付や数量等の情報。

関連教材

参考資料

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