データ・サーバー移行とAWSへの接続の全体像

移行では、DBの中身、サーバー全体、ファイル群のどれを動かすのかを最初に決めます。DMS、MGN、DataSync、Snow Familyの役割と現行提供状態を区別し、接続方法や切替後の確認まで考えます。

この単元で学ぶこと

  • DB・サーバー・ファイル移行の役割を区別する
  • Snow Familyの概念と現行利用条件を説明する
  • ネットワーク接続・暗号化・切替条件を比較する

本文解説

1. 移す対象を定める 「クラウドへ移す」といっても、DBの行データを別DBへ渡す、OSを含むサーバーを移す、共有フォルダーのファイルをコピーするのでは仕事が違います。移行先の構造を変えるか、停止をどれだけ許容するか、移行中にも更新が続くかを整理します。データ量だけで道具を決めると、構造変換や依存関係を見落とします。

2. DMSとスキーマ変換 AWS DMSは対応するデータベース等のデータを移行するサービスです。同じエンジン間だけでなく異なるエンジンへの移行も、対応する組合せで利用できます。異種DBでは表やコードの変換をDMS Schema ConversionやAWS SCT等で評価します。自動変換できない部分の修正やアプリの互換性を確認し、データ転送だけで移行完了とはしません。

3. MGNでサーバーを移す 試験や旧資料のAWS Application Migration Service(MGN)は、現行ではAWS Transform MGNの名称で案内されています。サーバーのブロック単位の継続的な複製を使い、AWS上で起動するための移行を支援します。OSやアプリを大きく作り替えず移すリホストの用途を中心に理解します。移しただけでアプリがマイクロサービス等へ再設計されるわけではありません。

4. ファイルをオンラインで移す AWS DataSyncはファイルやオブジェクトを対応するストレージ間で転送するサービスです。オンプレミスのNFS/SMBからS3やEFS等へ移す例で比較します。大量データの転送を自動化できますが、ネットワーク帯域や転送対象の構成は所要時間に影響します。稼働中のDBファイルをコピーすればDBの整合した移行になると決めつけず、対象の扱いを確認します。

5. Snowの概念と現在 Snow Familyは物理機器を使うデータ転送や現地処理という試験上の概念として理解します。ただし現行ではSnowball Edgeは新規顧客へ提供されず、Snow Family機器を新規注文する案を無条件に推奨できません。既存顧客の利用条件は別に確認します。新規の選択ではDataSync、データを持ち込むData Transfer Terminal、パートナー等の現行案内を比較します。

6. 通信の経路を選ぶ 通常のインターネット経由Site-to-Site VPNはIPsecで拠点とAWSの間の通信を暗号化します。Direct Connectは専用のネットワーク接続を提供し、帯域や安定した接続を求めるときに比較します。専用接続であること自体は暗号化の保証ではなく、VPNの組合せや対応する暗号化手段等を別に設計します。移行サービスと接続回線は異なる層の選択です。

7. コピー後に切り替える 初回のデータ転送中も更新が続くなら、変更分の追従や最終同期を考えます。テストで移行先のデータ、認証、アプリ接続、性能を確かめ、切替時の更新先を制御します。元と先の両方へ意図せず書き込むと、どちらが正しいか分からなくなる場合があります。停止時間を減らすことと停止不要を保証することは別です。

8. 成功を業務で確かめる 転送件数や複製の完了だけでなく、必要な業務が移行先で動くかを確認します。注文総数、金額、文字コード、時刻、権限、依存する外部サービス等の観点を選びます。戻す条件や保持すべき元環境も決めます。移行ツールの自動化は作業を軽減しますが、業務の合格条件を自動で全て決めるものではありません。

図解

対象と経路を分けて移行する
試験にある旧名称や機器の概念を学びつつ、実際の新規利用は現行公式の提供条件で判断します。

重要ポイント

  • DMSはDBデータ、MGNはサーバー、DataSyncはファイル等の移動を中心に比較する。
  • Snowの概念と新規注文の可否を分ける。
  • 専用回線と暗号化、転送成功と業務成功を区別する。

間違えやすい点

  • 異種DBのデータ転送だけでコードも全て互換になると考える。
  • Direct Connectなら暗号化が自動で付くと考える。

用語解説

リホスト
アプリの構成を大きく変えず、実行環境を移す移行方針。
スキーマ変換
移行先のDBエンジンへ表の構造やコード等を対応させる作業。
切替
利用者やアプリの処理先を移行元から移行先へ変更する工程。
IPsec
IP通信を暗号化・認証等で保護する仕組み。

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参考資料

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