LPIC-1 101-500ではObjectivesのWeightを見ながら、Linuxアーキテクチャ、インストール、GNU/Unixコマンド、デバイス・ファイルシステムを学びます。Objective番号と出題重みを意識して勉強量を配分します。

更新日 2026-10-05

LPIC-1 101-500 攻略ガイド

LPIC-1 101-500は、普段使うLinuxだけでなく、ディストリビューションをまたいで基本操作を説明するための学習です。Ubuntuで動かした経験があっても、RPMの問い合わせやブートの用語になると判断が止まることがあります。自分の環境で使えることと、試験範囲にある別の仕組みを理解していることを分けて準備しましょう。

このページ内のミニケース、コード、計算例は、学習方法を説明するために資格合格.webが独自に作成したものです。実際のLPIC-1 101-500の非公開試験問題を転載・再現したものではありません。

Objectivesを、復習先を探す索引として使う

公式Objectivesでは、101と102の範囲、項目ごとの重み、関連する用語やツールが示されています。101の学習ではアーキテクチャ、インストール、コマンド、デバイス・ファイルシステムを確認します。重みは相対的な出題上の重要性なので、苦手な高重点項目に学習時間を足す材料として使い、低い項目を未学習のまま捨てる根拠にはしないでください。公式Objectivesで対象を確認できます。

LinuC 101の問題集をそのまま同一試験として使わず、LPICの項目に対応付けます。LPICで記載される共有ライブラリ、ブート関連の仕組みなども、現在の手元環境で普段触らないからという理由で飛ばさないようにします。

Objectivesと学習配分

Objectivesは復習先の索引。Weightは相対的重要性。苦手な高重点項目に時間を足し、低重点項目も学ぶ。

  1. 範囲の索引Objectiveの番号と用語で、復習先を特定する。
  2. Weightの意味各項目の相対的な出題上の重要性を表す。
  3. 弱点に時間を足す重みが高く苦手な項目は、実習と復習を増やす。
  4. 低い項目も学ぶ重みが低くても未学習にはせず、全範囲を確認する。
重みは得点の保証ではなく学習配分の材料。苦手度と組み合わせる独自の学習整理。

コマンドは、実行前に出力の形を描く

grep、cut、sort、uniq、wc を読むときは、それぞれが受け取る入力と出す結果を一段ずつ追います。引数の文字列だけに目を向けると、行を選ぶ操作と列を選ぶ操作を混同します。自作の短い表を使い、出力が何行・何列になるか予測してから実行してください。

独自ケースとして、担当名と作業量を空白で区切った三行のデータから、担当名だけを取り出して並べる手順を考えます。区切りがタブに変わった場合も同じ結果になるかを検討しましょう。条件を変えたときに失敗する理由が言えれば、コマンド列を暗記する段階を超えています。

コマンドごとの入力と出力

grepは行選択、cutは項目抽出、sortは整列、uniqは隣接重複の整理、wc -lは行数。

  1. grep:行を選ぶ入力の各行を条件と照合し、一致した行を出す。
  2. cut:列を選ぶ区切り文字と項目を指定し、各行から担当名などを出す。
  3. sort:順序を変える受け取った行を並べ替える。項目の抽出とは別の操作。
  4. uniq / wc:まとめる・数えるuniqは隣接する同じ行をまとめ、wc -lは行数を出す。
各カードは変換の比較で、固定の実行順ではない。空白とタブでcutの区切り指定も見直す。

ミニケース:星印は、どこで解釈されるのか

note1.txt、note2.txt というファイルと、内容に note を含む別のファイルを用意します。ls note*.txt ではシェルがファイル名を展開します。一方、grep '^note' data.txt では引用したパターンをgrepが行頭条件として解釈します。

ls note*.txt
grep '^note' data.txt

globの * と正規表現の * を同じ「何でも一致」と覚えないことです。正規表現では直前の要素の繰り返しを表します。まず「ファイル名を探す」「内容を探す」の対象を分け、次にどのプログラムが記号を処理するかを確認します。引用符を外したときに結果が変わる理由もこの順で説明できます。

globと正規表現の違い

globはシェルがファイル名へ展開する。引用した正規表現はgrepが内容に適用し、星印は直前要素の繰り返しを表す。

  1. glob:ファイル名ls note*.txt のパターンは、実行前にシェルが展開する。
  2. globの *ファイル名中の0文字以上の文字列に一致する。
  3. 正規表現:行の内容grep '^note' data.txt は、grepが行頭のnoteを探す。
  4. 正規表現の *直前の要素の0回以上の繰り返し。引用符でシェルの展開を防ぐ。
globと正規表現は同じ星印でも意味が異なる。対象と、記号を解釈する主体を対にする。

パッケージの問い合わせと、依存するライブラリの調査を分ける

Debian系とRPM系で、パッケージ情報の問い合わせ、ファイルの提供元調査、導入、削除を対応付けます。一つのコマンド名を別系統へ置換する暗記では、引数や問い合わせ対象が変わると対応できません。

さらに実行ファイルが依存する共有ライブラリは、パッケージ一覧とは別の視点です。信頼できる学習環境の実行ファイルを対象に ldd の出力を読み、ライブラリ名と解決先を見る練習をします。ldconfig、設定ファイル、環境変数の役割は「何を検索する仕組みか」から整理してください。導入済みなのに実行できない状況を、再インストールだけで解決しようとしないことが大切です。

パッケージと共有ライブラリ

Debian系とRPM系のパッケージ調査を比較し、lddの依存先調査とライブラリ検索の仕組みを区別する。

  1. Debian系の管理dpkgなどで導入済み情報やファイルの提供元を調べる。
  2. RPM系の管理rpmなどで同じ調査目的を確認する。引数まで同一とは限らない。
  3. 実行ファイルの依存先信頼できる実行ファイルにlddを使い、ライブラリ名と解決先を見る。
  4. ライブラリの検索ldconfig、設定ファイル、環境変数の役割を分けて確認する。
上段はパッケージ情報、下段は共有ライブラリの調査。導入済み一覧だけでは実行時の解決を確認できない。

ファイルシステムは、名前とデータの関係を追う

ハードリンクとシンボリックリンクをそれぞれ作り、ls -li で表示を比べます。コピーを作った場合とも比較し、元ファイルを変更したとき、名前を変更したとき、参照元を削除したときに何が起こるかを学習用ファイルで確認します。

権限ではファイルとディレクトリの rwx の意味を分けます。マウントは「別の領域を指定した場所から利用する」と説明し、デバイス名、UUID、マウントポイントを対応付けてください。FHSのディレクトリ名は、設定・実行ファイル・可変データのどれを置くかで整理すると、記憶の手掛かりが増えます。

名前とデータの対応

ハードリンクは同一inode、シンボリックリンクはパス参照、コピーは別inode。ls -liと内容で変更後の挙動を比べる。

  1. ハードリンク同じファイルシステムの同じinodeを別名で参照する。
  2. シンボリックリンクリンク自身が参照先のパスを保持する。参照先が消えると辿れない。
  3. コピー別のinodeに内容を複製する。通常、一方の編集は他方に反映しない。
  4. 比較して確かめるls -liと内容表示で、編集・改名・削除後の違いを確認する。
学習用の通常ファイルで比較する。ハードリンクは一つの名前を削除しても別名が残れば内容へアクセスできる。

起動とプロセスは、現代の環境だけに寄せすぎない

UEFI/BIOSからカーネル、初期化へ進む流れを描き、ブートローダーとinitramfsが何を担うか説明します。systemdとSysVinitなど、公式範囲で挙がる仕組みの違いも確認してください。手元がsystemdだから他の用語を覚える必要がない、とは判断しないようにします。

プロセスでは、PID、親子関係、フォアグラウンドとバックグラウンド、シグナルを結び付けます。自分が起動した練習用プロセスを対象に、表示と終了を確かめてください。いきなり強制終了する操作だけを覚えるより、停止・再開・通常終了の違いを理解した方が状況に合った選択ができます。

起動とプロセスの復習

起動順を描き、初期化方式を比較し、練習用プロセスで操作を確認した後、根拠を説明して復習する。

  1. 起動順を描くUEFI/BIOS→ブートローダー→カーネルとinitramfs→初期化を整理する。
  2. 初期化方式を比べるsystemdとSysVinitを対応付け、手元にない方式も復習する。
  3. プロセスで確かめる練習用プロセスのPID・親子関係と、停止・再開・通常終了を確認する。
  4. 根拠から描き直す観察結果を説明し、曖昧な用語は起動順やプロセス関係へ戻して復習する。
矢印は学習の順序。最後に起動順とプロセス関係へ戻り、手元の環境だけに知識を限定しない。

誤答を、範囲不足と読み違いに分ける

誤りの特徴復習方法
Debian系だけ分かる同じ問い合わせ目的をRPM系でも説明する
記号の意味が変わると崩れるシェルとコマンドの処理を分けて出力を予測する
起動関連の用語を見分けられない正常時の起動順へ各用語を置く
コマンド名は分かるが入力できない対象とオプションを資料なしで書く

選択肢で見れば分かる単語も、自分で綴りやパスを書けるか確認します。ただし手元と教材の出力差をすべて誤りと決め付けず、ツールや環境の違いも見てください。

101を終えるときの確認と次の学習

初見の短いコマンド列の出力、パッケージ系統ごとの操作目的、リンクの違い、起動順を説明できるかを確認します。知識不足なら学習教材へ、似たものの取り違えなら問題演習へ戻ります。弱点分析ではObjectiveを復習索引として使い、模擬試験では得意なコマンド分野だけで全体の理解を判断しないようにします。

LPIC-1認定に向けては102側の学習も必要です。公式Objectivesを2026-10-05に確認しました。受験条件と申込情報は資格情報ページからLPI公式案内へ進んでください。ミニケースや復習の方法は資格合格.webが独自に構成しています。